新開発の検査法で膵臓がん,大腸がん を早期発見

わずか1滴の血液から膵臓がん を見つける新しい診断法が開発された。3年後の 2016年までの実用化が予定されている。

治療の困難な膵臓がんでも、早期ならば治療できる可能性が高い。しかし、自覚症状に乏しいため、早期発見が難しいジレンマがあった。 新しいがん診断法はすい臓がんだけでなく、大腸がんに対しても確立されており、血液1滴で複数のがんが早期診断できる見通しだ。

開発したのは神戸大と島津製作所。

研究チームでは、「キシリトール」など4種類の物質を膵臓がんの指標として評価することで、がん患者と健康な人に区別する明確な診断が可能となった。

従来の技術であるタンパク質を評価する手法では、 早期がんの4~5割程度しか発見できなかったが、新しい手法として4種類の物質を総合評価すると8割程度のがん発見率へ改善された。

検査に要するのは、「指先の血液1滴」で、検査費用の目安は現行の血液検査費用と同等の1500円を見込んでいる。

血液1滴の安価な検査で、主要ながんを一気に検査、早期発見できる検査法の確立は近い。そうなるとすい臓がんだけでなく、多くの癌の生存率は飛躍的に向上するだろう。

スパコンが抗がん剤新薬発見

日本が世界に誇るスーパーコンピューターの『京』が、新しい抗がん剤の候補物質を発見した。

2012年9月に本格稼働したスーパーコンピューターの『京』は、タンパク質解析の計算を実施し、新しい抗がん剤の候補物質を10種類以上発見したのだ。

今後の抗がん剤新薬開発に期待が高まっている。