青ジソ抗酸化成分「DDC」ががん予防に効果的

青ジソに老化やがんの発生などを予防する成分が含まれていることが判った。

青じそ内の抗酸化成分「DDC」を発見したのは、京都大大学院薬学研究科の研究グループ。

健康な人間の体内では活性酸素が過剰にならないよう、抗酸化酵素やビタミンなどの働きでバランスが取られている。しかし、このバランスが一旦崩れると「酸化ストレス状態」となることで、細胞が傷つけられて老化やがん、動脈硬化などの原因となっている。

今回の研究では、果物や野菜などの12種類の成分を詳細に調査した結果、青ジソには抗酸化成分「DDC」が含まれていることが判ったのだ。抗酸化成分「DDC」をラットの細胞に加えると、抗酸化酵素が増加することが確認された。

抗酸化成分「DDC」の抗がん効果はまだまだ検証する必要があるが、 抗がんサプリメントや がん予防薬開発につながる可能性がある と期待が高まっている。

がん細胞増殖や、再発原因を抑制する新薬への画期的な発見

がん再発の原因となる細胞が特定された。以前から仮設で指摘されてきた「がん幹細胞」の存在を裏付けた画期的な発見である。「がん幹細胞」は、がん全体の成長を促している特殊な細胞で、「がん幹細胞」を除去することで、がんの再発や悪化を防御できる可能性が極めて高い。

研究では、マウスに腸がんと皮膚がん、脳腫瘍の一種を発症させ、がん細胞の成長過程を分析した。その結果、がん細胞の一部に、がん全体の成長を促している特殊な細胞が存在していることを確認。この細胞こそが、体のいろいろながん細胞の元になる「がん幹細胞」であり、このがん幹細胞を取り除かないと、がんの進行や再発は防げないことが証明されたのだ。

今後は、がん幹細胞を標的とした新たな治療法や抗がん剤新薬の開発が多いに期待され、がん増殖やがん再発の治療が飛躍的に進展する可能性を秘めている。

研究は、ベルギーのブリュッセル自由大学、米国テキサス大学のLuis Parada研究チーム、オランダ・ユトレヒトのHubrecht研究所の合同チームが実施し、成果は、科学雑誌「ネイチャー」と「サイエンス」に同時に掲載された。